まるごと嬬恋村の日
in 交通会館
2019.09.14

東京・有楽町で、「嬬恋高原キャベツ」をPR!
2019年に初開催された首都圏PRイベント「まるごと嬬恋村の日 in 交通会館」。多くの人が集う首都圏で、嬬恋高原のキャベツをはじめ、キャベツや野菜を使ったオリジナル商品の販売など、美しい自然にあふれる嬬恋村の魅力をたっぷり紹介しました。
【目的】嬬恋高原キャベツをはじめとする嬬恋村のPR、キャベツ農家と消費者の交流
【開催日時】2019年9月14日(土) 11時30分〜17時30分
【会場】交通会館マルシェ (東京都千代田区有楽町 東京交通会館1F)
[ イベントプログラム ]
嬬恋高原のキャベツをはじめ、おいしい野菜やキャベツを使ったオリジナル商品の販売など
嬬恋村の宿泊施設のペア宿泊券が当たる「まるごと嬬恋」抽選会の開催(アンケートにお答えいただいた方)
嬬恋村で開催される季節ごとのイベントの紹介や、ジオパークや観光のご案内、移住相談会も実施




リーダーインタビュー
まるごと嬬恋村の日 in 交通会館
リーダー:干川大地研究員
(キャベツ農家/ブラシカ代表)

ー 「首都圏PRイベント」を企画したのはなぜですか?
僕ら農家は、そもそも一般の消費者と関わる機会が全然なくて。村内だとイベントを通じてキャベツ農家と消費者が交流する機会はあるんですが、農家が消費者に直接キャベツを販売して、その意見を聞く機会はなくて。そこで、首都圏、とくに嬬恋キャベツの出荷先の大部分を占める東京で販売することができたら、今つくっているキャベツについて消費者の方がどう思っているのか、どんな点を見て買っていて、どういうものを求めているかがわかるし、知りたいという思いがありました。



ー 当日は、どんなことをやられていたんですか?
嬬恋高原キャベツの販売と、嬬恋高原キャベツ自体の魅力紹介です。
ー 嬬恋高原キャベツの販売と、嬬恋高原キャベツ自体の魅力紹介です。
嬬恋のキャベツの品種には色々ありますが、東京に出荷される頃には「嬬恋産キャベツ」と一括りにされたり、あるいは「群馬県産キャベツ」として販売されているんです。嬬恋のキャベツには品種それぞれに違いがあり、それぞれに合った調理方法があることなど、知られていないキャベツの魅力を伝えていければと思っていました。



ー キャベツはどんな品種を販売しましたか?
「トンガリボウシ」と「227」の2品種です。「トンガリボウシ」は一般にはあまり売られてない珍しい品種で、このキャベツを広く知らせたいという思いがありました。
ー「トンガリボウシ」の特長を教えてください。
嬬恋のキャベツの中でも一番といえるほど糖度が高くて。身は小ぶりですが、とても甘くておいしいんです。嬬恋村のキャベツの特長であるみずみずしさ、甘み、しっかりとした身詰まりが顕著に出ています。お客さんには、生で食べて甘さを楽しんでほしいと伝えていました。



ー どんな人が買っていかれましたか?
基本的に年齢層は高めで、主に主婦の方が購入されていた印象です。「トンガリボウシ」は、40〜50代ぐらいの方は初めて見たという声が多かったんですけど、それ以上の年齢になると高級デパートに売っていたとおっしゃる方が多かったです。
ー 嬬恋キャベツについてどれくらいの方が知っていましたか?
およそ7割ぐらいの方が知っていました。
ー 当日の様子について教えてください。
有楽町という場所柄人の往来はかなり多かったです。いざキャベツを買おうとなると重くて持ち帰れないからまたあとで来るという人も多く、午後を過ぎてから売れ始めていきました。話を聞いていくだけの方も多かったです。抽選でプレゼントする分も含めて、持っていった約500個のキャベツすべてがなくなりました。



ー 印象に残っていることはありますか?
「嬬恋って素敵だよね」「キャベツおいしいよね」と嬬恋村や嬬恋のキャベツを知ってくれている方がいたことはうれしかったですね。それと、以前、僕たちが村内で開催したキャベツのPRイベントに参加いただいた若い夫婦が当日いらしていて、「キャベツがおいしかったから、嬬恋のイベントを東京でやるって聞いて来ました」と。1人でも嬬恋のファンが増えているのがすごくうれしかったですね。
ー 今回のイベントでの気づきや勉強になった点を教えてください。
キャベツ販売ブースに立ち寄ってくれた方は年齢層が少し高めだったんですけど、年齢が高くなるほど、品質重視で買っていかれるイメージがあったので、値段だけじゃなくてそもそも品質の良さが大事だし、その中にあるこだわりが前面に出ると、買ってくれるお客さんはもっと増えるんじゃないかなと思いました。あと、「春キャベツっぽいものはないの?」というお客さんも何人かいたんですけど、嬬恋にもなくはないんです。それが求められているなら本格的に売り始めていくのもアリだと思いました。僕らは普段しっかり重量感があって、病気になりづらいキャベツを作りがちなんですけど、実際どういうものをほしがっているのか、どういうものを食べたいのかという貴重な声を聞けたので、そういうニーズに寄せてつくることの大切さに気づきました。



ー キャベツ販売を経験してみての感想を教えてください。
今回のイベントで思ったのは、農家こそ売り場に立つことが大事なんじゃないかということです。「自分が何のためにこのキャベツをつくるのか?」を考えることで、自分がつくるものの品質が高まると思います。お客さんの声を生で聞いて、反応を知り、気づきを得た上でつくるキャベツの味は大きく違ってくると思うんです。中には、こういうPRイベントって、嬬恋の農業には必要ないことだという声もあると思うんです。実際、すぐにキャベツ1箱の単価が200円、300円上がるみたいな形で跳ね返ってくるものじゃないです。でも、こういう活動を続けることでゆくゆくは嬬恋産キャベツのブランドを高め、単価を上げていく可能性があると思うし、忙しい合間を縫ってでもやる意味や価値はあるんじゃないかと。僕は引き続き取り組んでいきたいと思います。
ー 今後、首都圏PRイベントでやりたいことはありますか?
今後は、できれば、飲食店に僕らがキャベツを提供して、出店を並べるイベントをやりたいです。いろいろなキャベツ料理を出し、食べてもらうことで、キャベツの品種の違いやそれぞれの品種の魅力をもっと知ってもらえるのではないかと。今回のイベントでも、どういう、ものを手に取りたいか、食べてみたいかといった話を聞けてかなり勉強になったので、次は、食べている反応を生で見て、勉強してみたいなと思います。